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『DOOM Eternal』レビュー - テンポの悪さを克服した、チェーンソーハッピーな傑作FPS

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FPSというゲームジャンルの元祖とも言えるDOOMシリーズ。
4作目にあたる前作『DOOM(2016)』は初代『DOOM』のリブートという位置づけだったが、リブートに徹するあまり目新しい要素に欠け、DOOMとしては理想的だが、現代のFPS基準で見ると今ひとつ物足りない歯痒さがあった。
それが今作では、シリーズの持つ 「デーモンの攻撃を走りながら避け、攻撃を叩き込んで肉片に変える」 というシンプルな魅力を最大限に引き出すための、様々なアップデートが施されている。

近接攻撃が重要なリソース管理


最初にプレイヤーはショットガンを手にしてチュートリアルステージに降り立つ。前作までの初期装備だったハンドガンが存在しないのだ。
これにより 「弾数無限のハンドガンで遠距離からデーモンの数を地道に減らしていく」 という戦術が事実上不可能となった。
DOOMは弾数のリソース管理が重要なゲームであり、ラストエリクサーを最後まで使えないタイプの人間である私は、前作の戦闘中についついハンドガンでの遠距離狙撃に頼ってしまい、これがテンポを損なう一因となっていた。
また弾数の最大所持も減少しており、ショットガンに至っては初期で16発、最大までアップグレードしても24発と少ない。

代わりに近接攻撃のメリットが非常に大きくなっており、チェーンソーでデーモンを倒すと大量の弾薬が、敵がよろめいた隙にパンチを打ち込むと発生するグローリーキルでは回復アイテムがドロップする。
つまり、弾切れや瀕死という困難な状況に置かれたときこそ積極的に敵の懐に飛び込む必要があるのだ。
この近接攻撃の強制により、逃げている最中にも弾薬リソース≒近接キル可能な下級デーモン を探す立ち回りが生まれるため、怒りに満ちたDOOMスレイヤーが敵をちぎっては投げるというマッシヴでスピード感のある体験が可能となっている。

より三次元的になったマップ


空中での2段ダッシュ壁掴みが可能になり、足場のないステージをパルクールで進んでいく場面も多い。
今作は謎解きや隠し要素の難易度がそれほど高くないかわりに、アクション面でシビアになっている印象を受けた。

オールドスクールだが新しい武器

銃のデザインはクラシックなモチーフが多く用いられており、過去作をプレイしたことのあるプレイヤーにとっては思わずニヤリとさせられる。


コンバットショットガンにMODを装着すると銃身が3つあるガトリング形態に変化し、ショットシェルが尽きるまで連射が可能だ。


お馴染みのスーパーショットガンにはミートフックが付き、デーモンに打ち込むとチェーンを巻いて急接近、ゼロ距離でのヘッドショットを叩き込むことができる。脳汁が出る瞬間だ。


周囲のデーモンを一発で蒸発させるBFG(Big Fucking Gun)は、人類の叡智を集めた巨大粒子砲として登場する。
中盤ではDOOMスレイヤーがこれに乗り込み、木星の地表に撃ち込んで大穴を開けるという狂ったカットシーンには笑ってしまった。

間違いなくDOOM最高傑作


処理がややこしいマローダーや、後半の謎解きが少し退屈だったりと小さな欠点はあるが、シングルプレイのファーストパーソンシューティングとしてこれ以上何も求めるものはない。完璧に近い出来だ。
プレイヤーはデーモンを殺すためにどう動くかだけを考えればいい。
内に秘めた暴力性を開放しよう。

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crane
書いたのは
crane
持ち前の童貞力を生かしてコンテンツの可能性を模索するVRゲーマー。2019年に肉体のバーチャル化を果たした。